且座喫茶。

人生は冥土までの暇つぶしなら。

松任谷由実 SURF&SNOW in Naeba Vol.44(セトリ有)


1年振りの苗場。

いや苗場のコンサートは毎年やってるじゃんという突っ込みはあるだろうけど、15年のブランクを経て3年連続で苗場に行く事が自分の人生に再びやって来るなんて思いもしなかったもので(実はそれぐらい私とユーミンとは断絶していたのです)

昨年はメドレーだらけ不満だらけで(詳しくは去年のブログ読んでね)憤懣遣る方ないとはこの事かと我ながら憮然として会場を後にしたので(笑)
果たして2024はどうなるのか?と恐る恐る苗場に向かったのですが。

01. 無限の中の一度 (From TEARS AND REASONS, 1992)
02. 星になったふたり (From 宇宙図書館, 2016)
03. 時をかける少女 (From VOYAGER, 1983)
04. I Love You (From Road Show, 2011)
(MC)
05. 月までひとっ飛び (From 宇宙図書館, 2016)
06. Smile for me (From 宇宙図書館, 2016)
07. 一緒に暮らそう (From NO SIDE, 1984)
(リクエストコーナー3曲)
08. ダンスのように抱き寄せたい (Single, 2010)
09. 白日夢・DAY DREAM (Single, 1980)
10. Northern Lights (From Wings of Winter, Shades of Summer, 2002)
(MC)
11. ノーサイド (From NO SIDE, 1984)
12. ピカデリー・サーカス (From そしてもう一度夢見るだろう, 2009)
13. Babies are popstars (From POP CLASSICO, 2013)
14. Mysterious Flower (From Road Show, 2011)
(MC)
15. 宇宙図書館 (From 宇宙図書館, 2016)
16. 砂の惑星 (From THE DANCING SUN, 1994)
17. 輪舞曲 (ロンド) (Single, 1995)
18. ベルベット・イースター (From ひこうき雲, 1973)
19. July (From U-miz, 1993)
(MC)
20. 時空のダンス (From A GIRL IN SUMMER, 2006)
21. 天国のドア(From 天国のドア, 1990)
22. BLIZZARD (From NO SIDE, 1984)
(EN)
01. 破れた恋の繕し方教えます (From NO SIDE, 1984)
02. 真夏の夜の夢 (Single, 1993)
(DEN)
01. 雪だより (From SURF&SNOW, 1980)

今回どのアルバムから選曲したのかを記載したのには理由がある。
今回のコンセプトキーワードは「宇宙」そして「AI」。
天体や惑星、そしてそれっぽい曲は今までにもリリースしていたにも関わらず2000年代の曲が比較的多めなのが特徴的。

個人的には「DAWN PURPLE」辺りから「POP CLASSICO」まで実は長いことかなり低迷期間だったのでは?と考えている。
低迷というのは売上枚数の事じゃなくて作品の質のことね。
言葉が適切でなければかなり路線に迷っていた期間とでも言ったら良いのか、個別に聞けば良い曲もあるのだけど、アルバムトータルで聞くととっ散らかった印象が多くて。
方向性も定まらず無理矢理取って付けたようなコンセプトを掲げなくてもいいのになぁとずっと思ってたんですよねぇ(ジャケットワークでそれっぽい雰囲気だけは出せるからなー、なんて言ったら意地悪ですか?)

完全に抜け出せたなと思ったのは「宇宙図書館」からか。
それに続く「深海の街」もコロナ禍を意識した作品としてとても良かったように思う。
※個人的には「スユアの波」で持ち直したか?と思ったけどその後が続かなかったんだよなぁ。
そんな不遇な(勝手に不遇扱いするな)時期の曲を再検証、そして再評価したいというコンセプトが今回の苗場なのかなぁと。

次にAI。
MCでも今やAI時代、色々な作品がAIで作り出されて…という話から、次のアルバムにはそういったコンセプトを織り込んでいくかも、との話が。
それに先んじるようにオープニングではドローンが、そして続くステージバックスクリーンには明らかにAIで作成したアニメーションがふんだんに使われてる。

いや、一発で見て分かるAIなのよ。
使った事ある人は分かると思うんだけど、人の顔が若干歪んでいたりデフォルメしすぎてゴブリンのようになったり。
そういうおどろおどろしさもファンタジーとして楽しめる反面、人によっては気持ち悪さもあったりするんじゃないかなぁ。

しかし…AIと言いつつユーミンと正隆さんの中では現代の最先端テクノロジーという解釈になるんだろうなぁと危惧したり。
その結果が「誰かがあなたを探してる」だの「Call me back」になるぐらいだったら止めた方が良いような…まぁこればかりは新譜を聴いてからということで。

…とここまで批判ばかり書いていても何なので(笑)
個人的に良かったなと思った事。

実は今回のセトリではなくリクエストコーナーの「ダンスのように…」に一番ウルッと来てしまった事。
年齢を重ねると激しさだけではない静かな思いを歌う曲が沁みるんですよね…(実はちょっと泣いてしまった)

あと、最近は原曲キーを下げてライブで歌う事が多かったユーミンだけど、今回の苗場は割と原曲キーが多かったのが印象的(「真夏の…」は直前まで行ってたツアーから持ってきたのもあって相変わらずキーは下がってたけど)

 

中島みゆきコンサート「歌会 vol.1」2024/1/19@東京国際フォーラム(セトリ有り)

4年振りの中島みゆき


2020年の「結果オーライ」を最後に全国ツアーを終了しますと宣言して始まったコンサートも緊急事態宣言で突然の中止となってしまったから(2月下旬でしたね)本当に4年振り。

※実はツアー初日の新宿文化センターは奇跡的に取れて(新宿区民で良かったと心から思った日(笑))次は2月の大阪に行くぞ!と意気込んでいた最中での中止だったので、コロナには遺憾千万、恨み辛みもグチグチといくらでも書けるのですがまぁここでは置いといて。

01. はじめまして
02. 歌うことが許されなければ 
03. 倶に
04. 病院童
05. 銀の龍の背に乗って 
06. 店の名はライフ
07. LADY JANE
08. 愛だけを残せ

(おたよりコーナー)
---休憩 20分---

09.ミラージュホテル
10.百九番目の除夜の鐘
11.紅い河
12.命のリレー
13.リトル・トーキョー
14.慕情
15.体温
16.ひまわり "SUNWARD"
17.心音

(EN)
01.野ウサギのように
02.地上の星

しかしこの4年の間、本当に"色々な出来事"が起こりすぎた。

コロナに始まり、ウクライナ侵攻、みゆき関連で言えばライフワークにしていた夜会(夜会工場含む)も開催出来なくなり(全国ツアーは開催しないけど夜会のようなライブは継続すると宣言してたしね)、そして長年バンマスとして活躍してきた小林信吾氏の逝去…(全国ツアーを終了しますと宣言したのは実は小林氏の余命を知っての事だったのか?と更に切なくなったけど)

今回のコンサートはみゆき嬢のそんな全ての思いが詰まってる選曲。
曲の間に挟まれる軽妙なMCの中に色々な思いが含まれている事が分かるので機会があればその目で耳で是非体感してほしいなぁ。

あ、個人的には「店の名はライフ」が聞けたのが収穫。
それとアンコールの「野ウサギのように」はフルコーラスで歌って欲しかったかなぁ(夜会バージョンだったので)
蜃気楼(きつねのもり)≒2丁目と思った組合員も少なくないはず(笑)

そしておたよりコーナーに登場した構成作家のポチこと寺崎要氏。
思わず心の中で(あ、ポチだ)とつい叫んでしまった(笑)
マイナーな飼い主(谷山浩子)には失礼な振る舞いをするのに、みゆきやユーミンには従順になるポチ…お元気そうで何よりでした。

 

今年も。

あと少し。

今年の年末(そして年始)はとても忙しい。
何しろ元日を除いたらずっと仕事、4日から少しだけ帰省してまた仕事始め…と完全に仕事漬けである。
Xではちらっと呟いたけどこれも単に前任者のスケジューリングミスによるもの。
流石に自分ならこんな無謀な(そして業者泣かせの)スケジュールは組まないし、事前に知っていたら絶対に阻止していたはず(笑)
まぁ今年は今の部署に異動せざるを得なかった事情もあるから止むを得ず、なのですが。

にしても今年はハラスメントに巻き込まれメンタルもやられ帯状疱疹になり…と散々な1年だったな。
人間、本当に気持ちが弱るとふと(誰か助けてほしい…)と思ったりするもんなんですね。
ここで言う誰かとは同僚でも友人でも家族でも無いしましてや他人でも無い。
状況を打開出来ずセルフヘルプも出来ない自分への苛立ちや苦しさだったんだなと今になって思う。
誰にも言えなかったこんな状態をいち早く見抜いて「あまり深く考えずにまずはメンタルクリニック行ってみるのもいいかもよ」と言ってくれた人事課長には本当に頭が上がらない。

来年はこのどんよりとした重苦しさも抜けそうなので(あくまで勘です。そんな予感がするw)次こそ会いたい人に会い行きたいところに行き、やりたい事をやろうと決めている。
もう健康寿命だっていつまでも今と同じ状態が続くとも限らないもの、出来るだけ後悔の少ない人生を。

少し早めですが今年もお世話になりました。
どうぞ良いお年をお迎えください。

 

薬師丸ひろ子 Concert Tour 2023 「愛しい人」2023/10/26@東京国際フォーラム(セトリ有)

2年振りの薬師丸ひろ子である。

昨年はチケットを取ったにも関わらず仕事で行けなくなってしまったので今回はそのリベンジを込めての参戦でもあったわけですが。が。

 

こう呟いてしまったのには以下のセトリに因るところが大きい。

1.セーラー服と機関銃
2.Come Back To Me ~永遠の横顔
3.あなたを・もっと・知りたくて
4.素敵をあつめて
5.コール
6.語りつぐ愛に
7.うるわしの白百合(賛美歌)
8.潮騒のメモリー

(休憩)

9.もう一度
10.メドレー(星紀行~うたかた~100粒の涙~雨は止まない~過去からの手紙)
11.戦士の休息
12.探偵物語
13.メイン・テーマ
14.Woman~Wの悲劇より
15.愛しい人

(アンコール)

1.元気を出して
2.時の道標(新曲)

薬師丸ひろ子にしても(斉藤由貴もこの傾向があるかな)ファン層もある一定の年齢を超えているのもあるのか、ずっとファンだったけど初めて見に来る人達をもターゲットにせざるを得なくなるから無難なセトリになってしまうのは致し方ないとは思う。

が。

個人的にはこのメドレーというのが厄介で。
「アルバムにも素敵な曲が多いからメドレーにしてみました」とは言ってたものの、コアなファンとしてはこのあたりをフルコーラスで聴きたかったりするんですよね…(ファンって面倒くせーよなと我ながら思う(笑))
嗚呼せめて「100粒の涙」はちゃんと聴きたかったかなぁ。

それとこのツアー、会場によってセトリを微妙に変えてるんですよね。

東京では「戦士の休息」だった箇所が他会場では「時代」(しかもアカペラ版!)になっていたり。
んー…「時代」は聴きたかったんだよなぁ。

何たってみゆき既発曲カバーで個人的に唯一認めているのが薬師丸ひろ子版の「時代」だけだもん。
みゆきが一人一人に寄り添う歌姫型ならば、ひろ子版は万人に希望を降り注ぐ歌の女神的型(この辺り上手く表現出来ないのがもどかしい。嗚呼語彙力の無さよ)
もしアカペラ版の「時代」を聞いてたらマジで号泣してたかもしれない。

あと個人的な薬師丸ひろ子ベスト1「ステキな恋の忘れ方」が入って無いのどうよ?と(これは完全なる私怨)

露骨な性の匂いを漂わせず刹那に交わした情愛を「ステキな恋の忘れ方」でまとめあげた陽水の凄さよ。
それを優等生イメージだった薬師丸ひろ子に歌わせたスタッフの力技は本当に見事と言うしか。

※そう思うと薬師丸ひろ子異種格闘技戦?させて最後はひろ子がねじ伏せるパターンって多いですよね。吉田美奈子提供の「ハイテク・ラヴァーボーイ」とかね(中島みゆきも成功例か)色々な実験をしたくなる声質ということでもあるけど。

そうだ、最後に一つだけ。
「Woman」は松本隆×ユーミンの傑作曲だと思うしそれに関しては異論なんて(当然)無いのですが。



この曲、映画主題歌(泣く子も黙るWの悲劇)と同時に資生堂(ポーセリアだったかな)CMソングだったはずで、その時の映像も相俟って星空の下、ゆるやかな死のイメージさえ漂う佳曲だったのに(死のイメージと言ったのはユーミンだったっけ)
今でも当時のオリジナルキーので歌えるものの、年齢を重ねたせいで声質も少し太さを増して透明感というよりも少し生々しさを感じるような…良く言えば円熟味、悪く言うと心中の匂いさえ漂うという(天城越えまではいかないけど(笑)まぁそれに近いかもしれない)

その辺りは多分本人もスタッフも自覚的なのか、ここ何年かの新曲は本当に「無難な」歌詞が多い。

パブリックイメージを崩さず素敵な生き方を提示する、ファンもそれを望んでいるのかもしれないけど個人的には面白みに欠けるような気がしてねぇ。
まぁこれはひろ子だけに限った事じゃなく、本人が本人のなぞりをしているとでもいうのか手堅くまとまってしまうアーティストが多すぎる。

昔のように潤沢に制作費があった頃じゃないのは重々承知だけどさ、何だかつまらんなーと。
もっと異種格闘技戦が見たいのは贅沢ってもんだろうか。

松任谷由実「The Journey」2023/5/12ゲネプロ・2023/5/13初日@ぴあアリーナMM(セトリ有)


というわけで3ヶ月ぶりのユーミン

3ヶ月前の苗場が怒濤のメドレーてんこ盛りで「苗場に来てまでこういうの聴きたいわけじゃねーんだよ!」と個人的にはやや不満タラタラのライブだったわけで(その辺りは過去のブログ読んでね)



そして今回のツアーもベスト盤リリースを意識した選曲なんだろうなぁと全く期待せずに臨んだわけですが。
唯一違うのは前日にゲネプロ観覧したということでしょうか(まさか当たると思ってなかったからさぁ…いやいや本当にこれは有難く)

以下セトリ。

01. 心のまま
02. WANDERERS
03. リフレインが叫んでる

(MC~新人乗組員の日記)

04. ただわけもなく
05. 満月のフォーチュン
06. TYPHOON
07. 青いエアメイル
08. 紅雀
09. あの日にかえりたい

(MC〜新人乗組員の日記)

10. さまよいの果て波は寄せる
11. セイレーン
12. Blue Planet
13. Delphine
14. LOVE WARS
15. Now Is On

(MC〜新人乗組員の日記)

16. 星空の誘惑
17. 埠頭を渡る風
18. 真夏の夜の夢
19. 航海日誌

(EC)
01. 守ってあげたい
02. やさしさに包まれたなら
03. (Intro. 心のまま〜)春よ、来い

(初日のみDEC)
01. 瞳を閉じて

このセトリを見て逗子マリーナを思い出したあなたはかなりのユーミンファン。
今回のツアータイトルが「The Journey」、セットのモチーフは船…なので逗子で過去に歌った曲が多く引っ張られてきたのかな?という印象。
且つベスト盤からもバランス良く選曲されていて、ご新規さんにも昔からのファンにも優しい選曲の数々。

個人的には「さまよい…」が聞けた事がとても良かったかな。
あのアルバムはホント好きでどの曲も甲乙付けがたいのですが、まさか地味of地味の「さまよい…」が選曲されるとは。
確かに海がテーマではあるんだけど、それだったら「Tropic of Capricorn」とか「水平線にグレナディン」でも良かったよなーと(好きなんです)

そして何と言ってもダンサー、これはかなり見応えあり。
上から吊るされたロープやサークルを多用してサルティンバンコシルク・ドゥ・ソレイユか、というぐらいアクロバティックな演出の数々。

ただ不満…というか演出ミスかもなーと感じたのはそのダンサーの無駄遣いがちょいちょい見られた事。
今回は男性メインのダンサーなのは分かるけど(男7人女2人)せめて「満月…」とか「紅雀」あたりは女性を使った方が世界観が崩れなくて良かったのでは?と。
満月…の男ダンサーの大股開きは正直ちょっとね(笑)

それとMCで今回のツアーの裏テーマと思われる(ウクライナ侵攻を含めた)反戦について、SNSで散見される悪意に絡めて「人々の知性を信じたい」とまとめてしまった事がちょっと短絡的じゃないか?と。

戦争にしてもSNSに蔓延る人々の悪意にしても、現実には複雑に入り組んだパズルだったりするわけで。
そして自称知性を持った人が振りかざす正義同士がぶつかり合うのが争いってもんじゃないのかね?と(この辺りは中島みゆき「Nobody is right」でもみっちり歌われているテーマ)
過去にロシア人ダンサーを使った「シャングリラ」公演も行っているしロシアに(心情的に)寄せているのかもしれないけど。

※今回のツアーで歌った「Now Is On」のラップパートで反戦を含めていた事、そしてツアーグッズもピースマークをモチーフにした物が多かった事からも裏テーマなんだろうなと。

しかし…来年古希を迎えるユーミン、今回のツアーもかなり動かされていた(踊っていた、ではなく正隆さんに無理やり演出させられていた感)のがやや痛々しく。
ユーミンという一大プロジェクト(そう考えるとみゆきは座付き作家兼女優だからなー)はいつまで続くのか

いや、一ファンとして思うのは、こういった大御所アーティストのクローズの仕方。
拓郎は潔く一線を離れみゆきは新譜は出すもののツアー自体は一旦終了としたけど、それじゃユーミンはどのあたりを落とし所にするんだろうなぁと。
何となくそれが気になる。

松任谷由実 yuming all about surf & snow : special naeba 2023/2/6(セトリ有)


1年ぶりの苗場。

Surf&Snow in Naeba に関しては毎年開催しているから、1年ぶりなのは当たり前っちゃ当たり前なのですが(それにしても逗子開催の懐かしい事よ…夏のライブはやっぱり気持ちが良いのですよね)

昨年の苗場のセトリがあまりにも良かった事、そしてアルバム「深海の街」を引っさげたツアーも良かった事から今年も苗場に行くぞ!と意気込んで来てみたわけですが。

(MC)
1. メドレー
・海を見ていた午後
・恋のスーパーパラシューター
・魔法のくすり
・灼けたアイドル
・避暑地の出来事
・DOWNTOWN BOY
・彼から手をひいて
・Holiday in Acapulco
恋人がサンタクロース
・幸せはあなたへの復讐
トランキライザー
・Miss BROADCAST
・タイムリミット
青春のリグレット
・Nobody Else
・Valentine's RADIO
Sign of the Time
・もう愛は始まらない
・DESTINY
・告白
・Man In the Moon
・輪舞曲(ロンド)
ドラゴンドラのテーマ
・SUGAR TOWN はさよならの町
・オーシャン・ブルー
・ふってあげる
・午前4時の電話
・Bonne année
・何もきかないで
・冷たい雨
・セシルの週末
・Sunny day Holiday
・Age of our innocence
COBALT HOUR
・インカの花嫁
・Woman
・Glory Birdland
・September Blue Moon
・12階のこいびと
・BLIZZARD

(リクエストコーナー)
2. まちぶせ
3. 静かなまぼろし
4. ノーサイド
(リクエストコーナー終わり)

(MC)
5. 真珠のピアス
6.  SATURDAY NIGHT ZOMBIES
7. 愛のWAVE
8. Call me back

(MC)
9. 心ほどいて
10. ロッヂで待つクリスマス
11. サーフ天国、スキー天国
12. 埠頭を渡る風
13. BLIZZARD

(EC)

 1. ミラク
 2. オールマイティ
 3. 14番目の月

(DEC)
 1. 卒業写真

特筆すべきは歴代の苗場オープニングを飾った曲だけを繋げた40曲連続メドレーでしょうか…正味50分弱。
いや、その熱量も話題性(デビュー50周年イヤーですからね)も凄いとは思うのですが、個人的にはメドレーは曲を雑に扱っている気がして今ひとつ好きになれないんですよね。
それが証拠に1コーラスも歌わず1フレーズだけ入れましたという曲も当然ながら入っているわけで、こういうのを聞きたいわけじゃないのに…と思ってしまうのですよ。

いや、苗場に行くようなファンはかなりコアでディープな人が多いし、その時々の想い出を繋げたから走馬灯のように楽しんでね、というプロデューサー(正隆さん)の心意気なのかもしれない。良く解釈すればの話だけど。
だったらツアーでも選曲しないような久々に歌う曲をフルコーラスで歌って欲しかったかなぁ。
「SUGAR TOWN…」とか「何もきかないで」「トランキライザー」あたりはちゃんと聞きたかったし。

もしてもう一つモヤる点が。

リクエストコーナーで客席からリクエストを募って「Saint of Love」という声が上がった時にユーミンが「え?そんな曲あったっけ?」と割と本気で忘れていたようでリクエストをスルーしてしまった事。
そしてその後に「静かなまぼろし」のリクエストに応えた際に「この曲は歌詞もメロディも松竹梅で言ったら松」と強く言い放った事。

うん、薄々気付いてはいたのですが。

多分ミュージシャン(シンガーソングライター)として完成度が高いと自画自賛する曲や演奏していて自分たちが気持ち良くなれる曲は確実にあって、そういう曲がセトリに反映されがちなんだろうなと。

※あ、「静かなまぼろし」は確かに名曲だとは思います。そこだけは誤解無きよう。

ユーミンのように多作ならば尚更なんだろうけど、割と本気で忘れてしまっているのがちょっと悲しくてね。
「Saint of Love」はアルバム「スユアの波」のラストを飾る名曲バラードなのになぁ。

今回個人的に良かったのは「SATURDAY NIGHT ZOMBIES」ぐらいか。
久々にライブで聞けたしバブルの頃(ユーミンはこういう言い方すると嫌がるかも知れないけど)の匂いを上手く表現した曲だと思う。

嗚呼…来年苗場どうしようか…(こう悩みながらも多分行ってしまうんだろうけど)

 





桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「お互い元気に頑張りましょう‼」@東京ドーム(セトリ有り)


桑田佳祐である。

今を遡ること45年前、「勝手にシンドバッド」のデビューに衝撃を受けて生まれて初めてコンサートに行ったのは何を隠そう(何も隠せない)サザンオールスターズ
小学生の分際で小遣い叩いてチケットを買うという、今考えてもかなり生意気な子供に見えたんじゃなかろうか。
現に会場にいた高校生大学生のお兄さん達にクスクス笑われていたのを今でもはっきり覚えてる(特段根に持っているわけじゃないけど子供心にショック受けたんだろうな、未だにその光景覚えているし)

今となっては超マンネリで何を聞いても一緒、ただのスケベおじさんが頑張って歌ってるだけの老害と一部には好き放題言われてる、というのも知ってるけど(自分で書いてて切なくなってきた)こういう経緯もあって惚れた弱みというやつでもないのですが桑田のソロ活動を含めサザンが嫌いになれないんですよね。

確かに政治風刺の曲は薄っぺらくて現状を直視しているものでもないし、ロシアのウクライナ侵攻に対しても平和を守ろう的な無難なメッセージソングでまとめてしまったあたり、左派ミュージシャンの限界だろうなぁと生暖かく見てはいるのですが。
真っ赤なお登紀さんだけど歌と声は良いんだよねぇと思うのと同レベルと言うべきか(この辺りのニュアンスを伝えるのは難しい)

で、そんなこんなで桑田佳祐ライブ。
ソロ名義のライブに行くのは10年ぶりぐらいだろうか。

1. こんな僕で良かったら
2. 若い広場
3. 炎の聖歌隊 [Choir]
(MC)
4. MERRY X'MAS IN SUMMER
5. 可愛いミーナ
6. 真夜中のダンディー
7. 明日晴れるかな
8. いつか何処かで (I FEEL THE ECHO)
9. ダーリン
10. NUMBER WONDA GIRL ~恋するワンダ~
(MC)
11. 東京音頭
12. SMILE ~晴れ渡る空のように~
(アコースティックver.コーナー)
13. 鏡
14. BAN BAN BAN
15. BLUE ~こんな夜には踊れない
(MC)
16. なぎさホテル
17. 平和の街
18. 東京現代奇譚
19. ほととぎす [杜鵑草]
20. SOULコブラツイスト ~魂の悶絶
21. 悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)
22. ヨシ子さん
23. 真っ赤な太陽
24. 波乗りジョニー
(EC)
25. ROCK AND ROLL HERO
26. 銀河の星屑
27. 白い恋人達
28. 100万年の幸せ!!

出色はアコースティックで歌った「BLUE」ですかね。
個人的に好きな桑田ソロ曲No.1だったので歌い出したときにおぉ…とかなり感動。
原曲はかなりジャジーだけどアコースティックバージョンもそれはそれで悪くなかったです(そう思うとKAMAKURAあたりからしばらく続いた小林武史プロデュース作品は本当に名曲が多いなー。もう1回やってくれないかな)

それと前半で立て続けに2曲歌った「明日晴れるかな」と「いつか何処かで」。
この2曲、聞くと泣けて泣けてしょうがなくなる。
やるせなさを上手くあのメロディとアレンジで表現したなとその事にもジンと来る。

最近は仕事で一人で抱えざるを得ない事が多くてどうしようもない閉塞感で疲れてしまっていたけど、「お互い元気に頑張りましょう!!」のツアータイトル通り、嗚呼もうちょっとだけまだ生きてみようかなと思えた、そんなライブでした。

※おじさん明日は仕事です…