且座喫茶。

人生は冥土までの暇つぶしなら。

松任谷由実 SURF&SNOW in Naeba Vol.44(セトリ有)


1年振りの苗場。

いや苗場のコンサートは毎年やってるじゃんという突っ込みはあるだろうけど、15年のブランクを経て3年連続で苗場に行く事が自分の人生に再びやって来るなんて思いもしなかったもので(実はそれぐらい私とユーミンとは断絶していたのです)

昨年はメドレーだらけ不満だらけで(詳しくは去年のブログ読んでね)憤懣遣る方ないとはこの事かと我ながら憮然として会場を後にしたので(笑)
果たして2024はどうなるのか?と恐る恐る苗場に向かったのですが。

01. 無限の中の一度 (From TEARS AND REASONS, 1992)
02. 星になったふたり (From 宇宙図書館, 2016)
03. 時をかける少女 (From VOYAGER, 1983)
04. I Love You (From Road Show, 2011)
(MC)
05. 月までひとっ飛び (From 宇宙図書館, 2016)
06. Smile for me (From 宇宙図書館, 2016)
07. 一緒に暮らそう (From NO SIDE, 1984)
(リクエストコーナー3曲)
08. ダンスのように抱き寄せたい (Single, 2010)
09. 白日夢・DAY DREAM (Single, 1980)
10. Northern Lights (From Wings of Winter, Shades of Summer, 2002)
(MC)
11. ノーサイド (From NO SIDE, 1984)
12. ピカデリー・サーカス (From そしてもう一度夢見るだろう, 2009)
13. Babies are popstars (From POP CLASSICO, 2013)
14. Mysterious Flower (From Road Show, 2011)
(MC)
15. 宇宙図書館 (From 宇宙図書館, 2016)
16. 砂の惑星 (From THE DANCING SUN, 1994)
17. 輪舞曲 (ロンド) (Single, 1995)
18. ベルベット・イースター (From ひこうき雲, 1973)
19. July (From U-miz, 1993)
(MC)
20. 時空のダンス (From A GIRL IN SUMMER, 2006)
21. 天国のドア(From 天国のドア, 1990)
22. BLIZZARD (From NO SIDE, 1984)
(EN)
01. 破れた恋の繕し方教えます (From NO SIDE, 1984)
02. 真夏の夜の夢 (Single, 1993)
(DEN)
01. 雪だより (From SURF&SNOW, 1980)

今回どのアルバムから選曲したのかを記載したのには理由がある。
今回のコンセプトキーワードは「宇宙」そして「AI」。
天体や惑星、そしてそれっぽい曲は今までにもリリースしていたにも関わらず2000年代の曲が比較的多めなのが特徴的。

個人的には「DAWN PURPLE」辺りから「POP CLASSICO」まで実は長いことかなり低迷期間だったのでは?と考えている。
低迷というのは売上枚数の事じゃなくて作品の質のことね。
言葉が適切でなければかなり路線に迷っていた期間とでも言ったら良いのか、個別に聞けば良い曲もあるのだけど、アルバムトータルで聞くととっ散らかった印象が多くて。
方向性も定まらず無理矢理取って付けたようなコンセプトを掲げなくてもいいのになぁとずっと思ってたんですよねぇ(ジャケットワークでそれっぽい雰囲気だけは出せるからなー、なんて言ったら意地悪ですか?)

完全に抜け出せたなと思ったのは「宇宙図書館」からか。
それに続く「深海の街」もコロナ禍を意識した作品としてとても良かったように思う。
※個人的には「スユアの波」で持ち直したか?と思ったけどその後が続かなかったんだよなぁ。
そんな不遇な(勝手に不遇扱いするな)時期の曲を再検証、そして再評価したいというコンセプトが今回の苗場なのかなぁと。

次にAI。
MCでも今やAI時代、色々な作品がAIで作り出されて…という話から、次のアルバムにはそういったコンセプトを織り込んでいくかも、との話が。
それに先んじるようにオープニングではドローンが、そして続くステージバックスクリーンには明らかにAIで作成したアニメーションがふんだんに使われてる。

いや、一発で見て分かるAIなのよ。
使った事ある人は分かると思うんだけど、人の顔が若干歪んでいたりデフォルメしすぎてゴブリンのようになったり。
そういうおどろおどろしさもファンタジーとして楽しめる反面、人によっては気持ち悪さもあったりするんじゃないかなぁ。

しかし…AIと言いつつユーミンと正隆さんの中では現代の最先端テクノロジーという解釈になるんだろうなぁと危惧したり。
その結果が「誰かがあなたを探してる」だの「Call me back」になるぐらいだったら止めた方が良いような…まぁこればかりは新譜を聴いてからということで。

…とここまで批判ばかり書いていても何なので(笑)
個人的に良かったなと思った事。

実は今回のセトリではなくリクエストコーナーの「ダンスのように…」に一番ウルッと来てしまった事。
年齢を重ねると激しさだけではない静かな思いを歌う曲が沁みるんですよね…(実はちょっと泣いてしまった)

あと、最近は原曲キーを下げてライブで歌う事が多かったユーミンだけど、今回の苗場は割と原曲キーが多かったのが印象的(「真夏の…」は直前まで行ってたツアーから持ってきたのもあって相変わらずキーは下がってたけど)