且座喫茶。

人生は冥土までの暇つぶしなら。

魔が差す

という言葉がある。

「心の中に悪魔がはいったように、ふと悪念を起こす。 思いもよらない出来心を起こすこと」

突然逝ってしまったあの人も一瞬にしてあちらの世界に魅入られてしまったのだろうか。
それとも心に抱えた重い物に耐えきれなくなってしまったのか。
あれこれ想像するのは失礼だと思いながらも、一日中ずっとモヤモヤとしている。

病を抱えた彼は今も元気でいるのだろうか。

身体の自由が利かなくなったら尊厳死を選択したいと言ってたっけ。
なーに、自分よりも若いんだからずっと元気でいてくださいよと、その時は軽く(でも本気で)言ってしまったけど、本当にこれが正しいメッセージだったのかと実は未だに答えに迷っている。

身体が動かなくなって苦しんでいる人を、心に重い物を抱えて辛い人を周りがそれでも生きてくれと願う気持ちはただのエゴなんじゃないか。
それでも生きてくれなんて本当は簡単に口に出来るものではないんじゃないか。
でも一緒に笑ったり話したりしたいのは事実で…と考えれば考えるほど答えがまとまらなくなる。

自分が好きな人達が一日でも多く笑って過ごせるように、そして魔が差す事など無いように、無力な自分は唯々願うばかりである。